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不正や不祥事が発生した後に、「実は社内のマネジメントが機能不全に陥っていた」とか「リスクマネジメント部門が形骸化していた」などといった実態が明らかになるケースは少なくありません。リスクマネジメント部門の本来の役割は「転ばぬ先の杖」です。しかし現実は、ひたすら社内外の調査・分析に追われ、決して行動に移されない膨大なリポートをまとめるだけに陥ってしまっている例も
2026年4月23日
特許の中でも先進的な特定技術を満たすために必要な「標準必須特許(SEP)」について2月に引き続き、日本企業が知っておくべきリスクを解説する。2月に配信した「日本企業が知らない『SEP』の怖さ㊤」では、特にSEPを巡る国際的な司法判断の動向などに焦点を置いた。今回の㊦では、国際的な状況を踏まえ具体的に日本企業がどのように対処していくべきなのか、リスクを低減する
2026年4月21日
昨年から不正会計問題で注目を集めていたニデックは3月、第三者委員会の調査報告書を公表した。報告書は、創業者・永守重信氏による過剰ともいえる業績プレッシャーや社内の広範囲にわたってはびこった不正の多さ、内部監査や社外取締役によるチェックが事実上機能不全に陥っていた実情などを描き出している。報告書が指摘した内容を受け、他の企業はニデックを「他山の石」としてどのよ
2026年4月16日
「企業ガバナンスと仏教」。そう聞いても、そのつながりにピンとこない方がほとんどだと思います。ただ、企業不正や不祥事を多く手がけてきた深水大輔弁護士は、日本企業のガバナンス、コンプライアンス・プログラムや組織風土を改革していくためには、日本文化や日本人の考え方の根底に流れる物語としての仏教の考え方を踏まえることが有効なアプローチになると考えるようになったといい
2026年3月19日
筆者は中国ビジネスに関する経験や知識を元に、多くの日本企業に助言したり交流したりしている。台湾有事リスクに関しては企業によって対応はバラバラで、「お手本」と思える企業と「反面教師」的な対応をするパターンに分かれる。残念ながら、十分な危機感を抱いて備えを進めている企業は少数といえる。 そして対応が不十分な企業には、共通の課題がみられる。「ネガティブな話をして中
2026年3月17日
3月に入り、人事異動や新年度準備の足音が近づいてきました。企業の現場では、例年この時期に離職や配置転換にまつわる動きが活発になります。そうした中で、いま経営サイドが見過ごしてはならない現象の一つが、退職代行サービスの急速な浸透です。 直近では、退職代行サービス「モームリ」を巡る問題が事件化し、改めて社会の注目を集めました。退職代行をめぐっては、法的な位置づけ
2026年3月3日
コントロール・リスクス・グループ(本社・英ロンドン)は世界のビジネスリスクのトレンドを挙げた「リスクマップ」の2026年版を公表しました。リスクマップは世界の企業を想定したものですが、その中で特に日本企業が留意すべきポイントを取り上げ、対応の仕方を考えたいと思います。 2026年のキーワードには「ノールール」が挙げられます。リスクを低減するという意味で、明文
2026年1月13日
「トランプ関税」が新たな局面を迎えている。米国内では相互関税などに米裁判所が違憲と判断し、現在審理中の連邦最高裁も近く判決を出す見通しだ。最高裁でも違憲判決が維持されることを見越し、日米の企業が米政府に対して追加関税の返還を求めて提訴する動きが相次いでいる。現行制度では、いったん納税額が確定するとたとえ後に「違憲」とされても企業に還付されない恐れがあるためだ
2026年1月8日
米国にトランプ二次政権が誕生して2026年1月で約1年になります。米国第一主義に基づく政策を進めており、関税やエネルギー政策などで前政権からの方針転換が目立っています。対中政策は前政権までの強硬な姿勢を原則引き継いだものの、中国による重要鉱物の輸出規制を受けて事実上譲歩する場面も出ています。目まぐるしい政策の変化に世界のビジネス界は多方面の影響を受けています
2025年12月18日
ここ数年、企業の取締役・執行役員などの役員が「不適切な行為」によって退場する事例が後を絶ちません。 2023年、2024年、そして2025年と時を経るにつれて、その勢いは止まるどころか、むしろ加速しているように見えます。背景の1つに、役員相互のガバナンスが機能し始めたことがあるでしょう。 本稿では、2025年に相次いだ役員の辞任例を振り返りながら、なぜ今、こ
2025年12月16日
米国で査証(ビザ)の審査を含め移民法の厳格化が進んでいる。トランプ大統領は1月の就任当日、国益を損なう外国人の入国を阻止し、既に米国内にいる人に対しても「可能な限り最大限の審査」を実施するよう関係省庁に命じた。その後は一部手数料の引き上げや摘発強化など、ビザを巡るルールや運用の状況はめまぐるしく変化している。米国でビジネスをする日本企業にとっていまや移民法遵
2025年11月25日
高市発言が突きつけた現実 高市早苗首相による国会での台湾有事をめぐる発言が、中国側の強烈な反発を招いている。私は過去30年あまり、中国ビジネスに携わり、現在は中国に進出する日本企業の経営アドバイザリー業務を行っている。これまでの経験や中国の政治文化を踏まえると、今回の中国の「怒り」の大きさは深刻だ。過去を振り返ると、2001年に小泉純一郎氏が首相に就任後、靖
2025年11月20日
パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスとイスラエルの衝突が始まった2023年10月以降、中東情勢は急展開した。今年6月にはイスラエルとイランという地域大国の間で「12日間戦争」と呼ばれる直接交戦に発展し、邦人が退避する事態になった。一連の経験から浮き彫りになった教訓に加え、潜在的リスクである東アジアでの有事にどう対応するかについても考えたい。 ミサイルや無
2025年11月18日
サプライチェーン見直しに2度の転機:コロナと関税 2020年に始まった新型コロナウイルスの流行以降、多くの日本企業がサプライチェーンの見直しを進めている。サプライチェーンマネジメントに取り組む企業の問題意識は、コロナ以降、2度の転換点を経験した。 第1波は新型コロナによる怪我の功名ともいえる。長くサプライチェーンのマネジメントはQCD(品質、コスト、納期)を
2025年11月11日
米国は、長年にわたり外国からの直接投資を歓迎してきた国であり、現在もその基本姿勢に大きな変化は見られない。しかし、外国企業による米国企業の合併・買収(M&A)に関する審査制度は、近年大きく変化しており、特に国家安全保障上の観点からの審査が強化されている。 日本は、米国への投資額において世界でも上位に位置しており、2024年末時点での対米直接投資残高は7,54
2025年9月25日
今日、国際政治の様々なリスクが意識され、「地政学リスク」と称される。まず、「地政学リスク」とは何かを考えたい。 17世紀に主権国家が成立して以降、世界では様々な合従連衡が繰り広げられた。このうち、大陸国家、海洋国家など地理的条件に着目し分析する研究を地政学と呼んだ。 近年では、FRBのグリンスパン議長(当時)が2001年の同時テロから1年後の講演で、中東地域
2025年9月23日
追加関税で一変する米ビジネス環境 2025年1月の第2次トランプ政権発足以降、相次ぐ追加関税措置によって、米国のビジネス環境は一変した。違法薬物や不法移民を理由とした中国・メキシコ・カナダへの関税率引き上げに始まり、貿易赤字解消に向けた相互関税(ベースライン関税、上乗せ関税)の導入、米国内産業保護のための分野別関税と、広範な追加関税措置が導入された。 その結
2025年9月11日
決算報告書での書きぶりや投資家に対する説明内容が独禁当局に目をつけられ、カルテル規制違反で摘発されるきっかけになりかねないと警戒している日本企業はどれほどあるだろうか。競合他社との「情報交換」の内容を、カルテル規制の観点から慎重に見直す企業は増えていると思われるが、決算報告書や投資家説明会における役員の質疑内容についてもチェックしている例はほぼないだろう。
2025年9月9日
サントリーホールディングス(HD)の新浪剛史会長が、違法の疑いのある海外製のサプリメント入手による捜査を受けて辞任しました。驚きのニュースですが、一方でサントリーによる危機管理対応の堅実さが目を引きました。 問題のきっかけは、福岡県警が麻薬取締法違反容疑で東京都内の新浪氏の自宅を家宅捜索したことでした。ところが自宅からは違法な薬物は見つかりませんでした。一方
2025年9月4日
少額出資先の企業とビジネス上の情報交換がどの程度許されるのか。その判断の重要性とリスクを強く印象づけるケースが欧州で起きた。特に海外企業に出資している日本企業は、改めて自社と出資先企業との情報交換ルールを見直す必要がある。 出資先との情報交換などに巨額制裁 欧州委員会は6月2日、料理宅配サービス「フードパンダ」を手掛ける独デリバリーヒーローと同社傘下のスペイ
2025年7月17日